電子書籍化計画(進捗率3%)

 本が好きだ。世界も時代も違う場所へと連れて行ってくれる。そして本(の中身を読むこと)が好きな以上に本(という物体そのもの)への所有欲が強い。好きな本だけを集めた、自分だけの図書館が欲しい。正直1回読んだら満足で、1年に1回読み返すならよく読んでいる方だ。でもいつでもこの本を読める、という状況でいたいのだ。
 だが現実には難しい。部屋に詰められる本には限りがある。ほとんど漫画だが、現在700冊くらい本がある。この前段ボール1箱分を涙ながらに処分したが、本棚に収まらない奴らが足元に小さな塔の群れをつくっている。
 だがまだまだ本が欲しい!まだ読んでいない長編シリーズがたくさんある。このままじゃ床が抜けて下の人に迷惑になってしまう。ということで電子書籍化計画は始動したのであった。が、半年以上経った今でも、難航している。
 まず、電子書籍リーダーへの適応に時間がかかっている。電子書籍にするぞと思ってから、何で読むかを吟味した。タブレット端末か電子書籍リーダーかを考えて、迷って、吟味した結果、楽天が出しているKobo電子書籍リーダーを買った。今は安いタブレット端末のが良かったかもなと思っている。
 電子書籍リーダーは白黒表示のみで、記憶容量に限界がある。文字のみの小説なら数千冊入れることができるが、漫画だと数百冊くらい、しかも表紙などのカラーページが白黒になる。すると漫画は電子じゃなくてもいいかとなってしまう。しかも楽天Koboにしたので、楽天で買った電子書籍しか対応していない。色んなサイトで買ったり借りたりするならタブレット端末のが良かったかもしれない。カラーも見れるし。
 あと、充電が長く持つといえど、読もう!と思ったときに充電切れているとか、サクサク動くといえど、ページをめくるときに微妙にラグが生じるとか、ほんの小さなストレスで手が遠のいてしまう。
 じゃあなんでタブレット端末ではなく電子書籍リーダーにしたかというと、断然軽いから。文庫本より薄くて軽い。文字もかなり本っぽくて、目が疲れにくいのも良い。私が放置しすぎているだけで、充電も持ちもかなり良い。楽天でクーポンも配ってるし、ポイントも使えるし、お試し1巻無料とかもやっててかなり良い。
 それなら電子書籍でいいじゃんと思うかもしれないが、中々そうはいかない。なぜなら本屋で本を買ってしまうから。本を買うと家にある本が増える。不思議なことに。
 本屋ってあると入ってしまうし、入ったら何か買ってしまう。インターネットでの買い物全般に言えるが、これが欲しいという求めるものがしっかりとあれば買いやすい。なんかいいものあるかなという漠然とした欲求は実店舗のが良い。そして本屋は「なんかいいもの」がたくさんある。雑誌も、実用書も、資格試験の教材、専門書など。私が考えたことないことについて誰かが研究して本まで出版してるのおもしろすぎる。デカい本屋の隅から隅まで練り歩くの楽しすぎる。そういうことをしていると無限に本が増えていく。積読の塔がどんどん建設されていく。
 電子書籍化はままならず、積読が増殖し、読むべき本がガンガン増えていく日々だ。幸せな無間地獄に堕ちてる。