柴崎春通 絵画展（大阪）の話
先日、大阪で開催されている柴崎春通先生の個展に行った。柴崎先生は大人気の画家・絵画講師の方だ。Youtubeで絵画講座動画を投稿されていて、みんなの先生だと思うので、先生と呼称させていただく。
美術館に行ったことはあっても、「個展」というものを鑑賞したことがない。しかも柴崎先生も同じ空間にいらっしゃるとのことで、もうドキドキして心臓飛び出そう。初めてのこととか、緊張している状態とか、すごく苦手。大阪も見知らぬ土地だし、別に美術に詳しくもないし、どうしよう。
でもぜひ行きたいし、画集も欲しいし、本物を見たい！！
ということで、個展会場である大阪にあるホルベインギャラリーに行った！チャンスの神様は前髪しかないので、やはりこの機を逃すわけにはいかない。またの機会なんて、基本的にはない！悩むよりGO!
そして本当に行ってよかった。一生後悔するところだった、英断だった。
目の前で作品をみると、紙の質感、筆や色鉛筆の筆跡、絵の具が紙ににじむのがとても能くみえて、構成された「絵」であるのに、その絵はモチーフ（本物の風景というか、実物のほう）よりも本物らしいようにみえた。
それがとても不思議だった。
その景色を見たら思い起こされるような、可愛らしい、哀しい、懐かしいのような感情や雰囲気、冷たい暖かいのような空気感がそこにあるように感じた。
もちろん動画や画集でも、その魅力は伝わっている。でも、絵の実物が質量のある実体として目の前にあると、その大きさや質感からも、こう……漂ってくる、迫ってくるものがあった。と思う。
だから個展に行けて本当によかった！うれしかったし、楽しかった。
あと、柴崎先生の作品の色がとても好きなんですが、それがすごく綺麗だった。ギャラリーは絵を鑑賞するの専門空間だから、やはり一番綺麗にみえる照明とかなんだろうか。それがすごくよかった。
画集も手に入れられた。
さっきまで実物云々と書きましたが、こんなに素晴らしい作品群を自宅でもみることができるなんて最高じゃないですか。動画に登場する絵は、動画と合わせれば、はじめから完成まで過程を何度でもたどれる！すごい！！そして柴崎先生セレクトのホルベイン２４色セット（特典つき）と動画でも使っていた筆も販売していて最高の最高。絵の具や筆は、種類も数も膨大にあるので、プロのセレクトはすごくうれしい。写真にないがＴシャツも買った。
大阪会場は１枠３０分で総入替制だった。３０分で絵の鑑賞、物販、希望すれば先生との交流だったので、少し忙しかった。私は臆病者（chicken）なので話しかけたり、写真をお願いはできなかった……。でもそれは本当に私の性格に問題があっただけで、先生はずっとニコニコ優しく交流されていたし、スタッフの方もどうぞどうぞと常に呼びかけをしていた。入場も物販もとてもスムーズで、スタッフの方々すごかった。おかげでグッズも欲しいものが買えて、じっくり絵を鑑賞できた。
大阪会場は1/24までだが、熊本会場では1/28～2/4まで開催される。
熊本会場では１枠３０分制度はなくなり、柴崎先生のデモンストレーションもあるとか……。
Shibasaki's solo exhibition in Kumamoto, Japan - YouTube
いいなぁ。
熊本にお近くの方がうらやましい。
「個展」という言葉に気後れしていたが、行ってよかった。すてきな絵を描けるようになりたいと強く思った。Youtubeで最初に柴崎先生の動画を見たとき、絵を描くのが好きだったことを思いだした。絵を習ったことなく、上手いわけでもなく、ただ好き。だが、大人に近づくにつれて上手くて綺麗な特別な絵が描けないことが、面白くなく、憧れだけが残った。
柴崎先生が動画で「わぁ～（絵の具が）きれいだねぇ。こっからどうなるかなぁ？」「うーん、こうかなぁ。こうやってみようか。」と絵の具の色や広がる様子の美しさや、絵を描くということそのものの楽しさを発信しているのをみて、小さい頃の私は楽しいから絵が好きだったんだと思った。もう大人になったから、やたらに他と自分を比べてどうこうというのが減ったというのもある。
だから楽しみながら、また絵を描きたい。
